タイムラプス動画の作り方2014 part 1.タイムラプスに必要な機能

タイムラプスでは、一定の間隔でシャッターを切り続けることで撮影した一連の画像を素材として動画を作成します。これを実現する撮影方法には「インターバル撮影」とシャッタースピードを固定した「連写での撮影」の2種類があります。

インターバル撮影
雲の動きを主体にした場合に使用しています。

従来は、レリーズ端子を搭載したカメラに、このような外付けのインターバルタイマを接続して撮影するのが一般的な方法でした。
左側が最初に購入したインターバルタイマのSeculine Twin1 ISRです。タイムラプスを最初に始めたPENTAX K-7で使用するために海外通販で購入しました。右側が、現在GH3用に使用しているJJC MET-Dです。カメラメーカーによってレリーズ端子の形状が異なりますが(PENTAXとCanonのKissシリーズ等は共通)、別途ケーブルを追加購入することで複数のカメラメーカで1つのインターバルタイマを共通して使えます。ただし、Panasonicについては、Seculine Twin1 ISRで正常にレリーズできない場合があることを経験していますので、ケーブルとインターバルタイマの組み合わせには注意が必要です。

昨今では、PENTAXやPanasonic、Nikon等の複数のカメラメーカーがファームウェアの機能としてインターバル撮影機能を内蔵するようになってきています。このため、外付けのインターバルタイマを購入することなく、カメラ単独で撮影可能となってきています。
SONYは、アプリの提供により撮影機能を追加できる方式をとっており、NEX-6等では有料(1,000円)のタイムラプスアプリをインストールすることで、インターバル撮影が可能となっていますが、正直、使い勝手は悪いです。
 
Canonは、MagicLanternという特別なファームウェアをインストールすることで、インターバル撮影が可能となります。

HDRなタイムラプスをするためには、オートブラケットで露出を変えて複数枚撮影することで実現しますが、内蔵のインターバル撮影機能ではオートブラケットを併用できません。このため、外付けのインターバルタイマが必要になります。
Canonは、MagicLanternでインターバル撮影が可能となるだけでなく、ブラケット撮影も併用可能になり、HDRなタイムラプスがカメラ単独で実現可能です。
 
PENTAXは、HDRとインターバル撮影の併用ができますが、HDRの画像処理時間の関係から10秒以上の撮影間隔となり、自分の使用用途には合いません。

こういった状況から、タイムラプスにおいて外付けのインターバルタイマが必須という状況ではなくなってきています。しかし、カメラ内蔵のインターバル撮影では、途中でシャッタースピードやISO感度を変更することができないため、夕暮れ時の撮影や曇りから急に晴れた時のように露出が変化するような状況では、十分に追従することができません。よりよい撮影結果を得るためには、外付けのインターバルタイマが必要となります、

レリーズ端子も内蔵のインターバルタイマもないカメラでも、赤外線リモコンが使えればインターバル撮影が可能です。
これは、ienagaさんが制作したマルチインターバルタイマリモコン(現在は後継機が発売中)で、レリーズ端子のないPENTAX K-xでインターバル撮影を行うために購入しました。
SONY NEX-6を含め、複数のカメラで使用できます。
 
この他にも、最近ではSmartTrigger等iPhoneやAndroid端末から制御する製品も出てきていたりと、インターバル撮影の選択肢が広がってきています。


連写での撮影
自分の場合、インターバル撮影で雲の動きを撮る以外は、基本的に連写を使用しています。
連写については、リモートレリーズや外付けのインターバルタイマのレリーズロックで動作させますが、PENTAXについては、リモコンで連写の開始、停止が可能でちょっと便利です。なお、自分は使用経験がないのですが、Nikonは連写枚数の上限が100枚となっているそうなので注意が必要です。

連写の場合、撮影シーンに合わせてシャッタースピードを調整するのがポイントです。チルトシフトで人や車等の動きを撮る場合は、昼はNDフィルターを使用してシャッタースピードを1/2秒程度に、夜はISO感度を変更してシャッタースピードを1秒程度に調整しています。
夜景撮影時に車のヘッドライトやテールランプの軌跡を長く残す場合は、2秒以上のシャッタースピードに調整しています。

SONY RX100のように、レリーズ端子も内蔵のインターバルタイマも赤外線リモコンもないカメラに残された撮影手段は、機械式のレリーズを使用しての連写しかありません。雲の動きを撮影する場合は、2~3秒程度の撮影間隔は必要ですので、昼はND400のフィルターを使用してシャッタースピードを調整する必要があります。
RX100に装着しているのは、Vixenのケーブルレリーズブラケット
NEX-6に装着しているのは、エツミのレリーズアタッチメントシューです。NEX-6はタイムラプスアプリが使用できますので、インターバル間隔を1秒にして代替することもできますが、開始、停止等の容易さから連写のほうが撮りやすいです。
なお、レリーズボタンを押しっぱなしにするだけなので、小さなカメラであれば大きな洗濯ばさみで固定する手もあるかと思いますが、操作の確実性からこういったアクセサリーを使用したほうが無難です。

タイムラプスの撮影については、これまで述べたように、外付けのインターバルタイマ、内蔵のインターバルタイマ、赤外線リモコン、機械式レリーズでの連写等、複数の撮影手段がありますが、各撮影シーンへの対応や操作の容易性といった点から、レリーズ端子が搭載されたカメラを使用して外付けのインターバルタイマを使用するのがベストと考えています。

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