2016/02/22

Part5.いろいろ撮影する:タイムラプス動画の作り方2016年版

チルトシフトと宙玉の撮影時の設定について書いておきます。
RICOH THETA Sについては、こちらを参照してください。

チルトシフト


自分はチルトシフトの撮影からタイムラプスを始めました。mockmoonさんのTokyo Miniatureシリーズに痛く感銘を受け、自分でも撮りたいと真似ることから始めています。

先日、日本のチルトシフトの草分けである本城直季さんの講演会に参加してきました。チルトシフトを始めから意識して撮影していたわけでなく、4x5のカメラで自分なりの撮り方を模索した結果として、チルトシフトに行き着いたようです。なお、世界的に有名なのはBen Thomasさんで、東京でも撮影をされています。
こういった先人達の成果のおかげで、自分はチルトシフトなタイムラプスを撮ることができます。

展望台を訪れた人の多くは、下を見下ろしたとき「人が蟻のようだ」とか「車がトミカみたい」とか「建物が模型のようだ」と、目の前の景観にちょっと非現実的な印象を受けると思います。
チルトシフトの効果により、人々が遊び、働き、暮らす空間をミニチュアやジオラマのような絵にして、その印象をより強調して映像にすることができます。ちょとかっこよく言うと「レンズを通して、自分の世界感を映像に投影する」ことができます。

チルトシフトのエフェクトはスマホのアプリでの加工、カメラ内蔵やPhotoshopのフィルターとしても用意されていたりと、ソフト的な画像加工が充実している昨今です。しかし、特に夜景での光源のボケ方などはフィルター加工では出せないため、レンズをチルトさせて撮影するのが自分としてのこだわりです。

レンズとアダプター
展望台からの撮影で構図のバリエーションを考えると、35mm前後と80mm前後といった画角の異なるレンズが必要になってきます。最初にチルトシフトを始めたPentaxのK-7では、ARAX 2.8/35mm Tilt&Shift lens($598)

TILT adapter for use Kiev-C lenses on digital cameras($115)+Carl Zeiss Jena BIOMETAR 2.8/80mm(Pentacon six)

の2本を使っていました。4月にPentax K-1を入手後は、この2本が再び活躍しそうです。

タイムラプス撮影をミラーレスに移行してからは、ARAXKIPONのアダプターとNIKONのマニュアルレンズを組み合わせて撮影しています。

チルトシフトでミニチュア感を出すには、やはり俯瞰での撮影が適しています。
フルフレームのa7RIIでは、展望フロアからの撮影の場合35mmと85mmを主に使用します。
35mmで撮影
85mmで撮影
橋や歩道橋からの撮影のように高さが稼げない場合は、人をできるだけ小さく見せたいため、20mmや24mmを主に使っています。

撮影時の設定
レンズのチルト角は、7度程度を基準にしています。
チルトするとピントを置ける範囲が中央付近から手前になってしまいますが、チルト角が大きいとその範囲がさらに狭まります。また、使用するレンズによってはケラレの発生などもあるため、どれくらいのチルト角が適切かは、実際に撮りながら確認するしかありません。

絞りは、フルフレームではF4~F5.6に設定しています。Nikonの20mmはF2.8の開放で使用した場合、絵が若干ソフトになります。

シャッタースピードは、日中はNDフィルターで0.5secを下限に調整します。見事に晴れた日ならばND400が必要です。夜はISO感度の設定により1sec程度に調整します。
人の動きを中心とした場合は、被写体ブレを少なくするためシャッタースピードを速めに設定します。

撮影間隔が短く撮影枚数が多くなりがちなこと、展望台ではシャッター音がうるさく感じることから、撮影時は電子シャッターを使用しています。a7Sは電子シャッターで連写可能だったのですが、a7RIIは連写ができなくなったため、インターバルタイマーを1秒か2秒間隔に設定して撮影しています。なお、SONYのタイムラプスアプリは、電子シャッターを使用できません。

展望台について
タイムラプスを始めてから6年間で都内の展望台は無料のものも含めていろいろ回ったのですが、特に、ここ2、3年ぐらいの間で撮影場所が少なくなってきていて、寂しい限りです。恵比寿ガーデンプレイスやカレッタ汐留は、三脚が使用不可になっています。去年、新宿のセンタービルに行ったら、窓の手前に囲いができて近づけなくなっていました。また、船の科学館はずっと改装中です。

自分が撮影に使う東京と横浜の展望台は以下となります。

1.六本木ヒルズ(Tokyo City View)
ほぼ360度、東京の景観を撮ることができます。人が多いため、ベンチがある場所では窓際に行くのに待つが必要あります。展示などのイベントが多く室内照明の反射に注意が必要です。三脚の脚を一番縮めた状態で床置きにして撮影します。

2.横浜ランドマークタワー(Sky Garden)
横浜のみなとみらいを中心とした景観を一望できます。ここも人が多いです。売店などの照明を防ぐためのカーテンがあったりして、撮影への配慮が感じられます。窓の手前に腰かけられるぐらいの高さのスペースがあるため、小型三脚でも大丈夫です。

3.テレコムセンター
コンテナヤードとガントリークレーンの動きが撮影できるのがお気に入りです。訪れる人は少なく、椅子もあり、落ち着いて撮影できます。ここも窓の手前に三脚を置けるスペースがあるので、小型三脚でも大丈夫です。

4.サンシャイン60
現在改修工事中で、2016年4月21日オープン予定です。池袋駅方向の景観と首都高の車の流れがお勧めです。人は多めです。窓ガラスの手前に三脚をおけるスペースがあるのですが、窓ガラスまでの距離が遠いため、三脚の脚を一番縮めた状態で置いて撮影します。

5.世界貿易センタービル(Seaside Top)
他の展望台と比べて、営業時間が20:30までと短かめです。人は少なめですが、夕方になると夕日を撮ろうと東京タワー方向の窓に人が並びます。レンズを窓ガラスに近づけないように等、いろいろと注意事項があります。小型三脚でも撮れますが、窓ガラスの手前のスペースが狭いところもあるため三脚を使用しています。

6.東京タワー
特別展望台がお勧めですが、フロアは狭く人も多いため三脚は使いません。吸盤で窓ガラスに固定して撮影しています。保護フィルムに傷が多く、冬は窓ガラスが曇りやすいのが残念です。

7.横浜マリンタワー
大桟橋に大型客船があるといい感じに撮れます。ここも、吸盤で窓ガラスに固定して撮影しますが、結構ゆれます。

宙玉

宙玉は使いどころが難しいですが、水晶玉に世界を閉じ込めたような絵になります。

接写しての撮影が必要となるため、レンズ交換ができるカメラでは接写リングを使い、コンデジではクローズアップレンズを使います。また、宙玉と併せてExtension tube 72も買っておきます。

機種別の設定例

Panasonic GH4
接写リング10mm
Olympus25mm
ステップアップリング3~4個
Extension tube 72 5mm+10mm+20mm
Soratama 72

SONY RX100M4
No.10 クローズアップレンズx2個
Extension tube 72 20mm+5mm
Soratama 72

Panasonic LX100
No.10 クローズアップレンズ 43mm
ステップアップリング 43mm-52mm
No.10 クローズアップレンズ 52mm
ステップアップリング 52mm-58mm
ステップアップリング 58mm-62mm
ステップアップリング 62mm-72mm
Extension tube 72 20mm
Soratama 72

撮影時はマイクロフォーサーズでF8等、ある程度絞らないと宙玉の輪郭がぼやけてしまいます。また、撮影時は上下、左右が反転して写るため、構図を決める場合にその点の考慮も必要です。
撮影時
編集時
魚眼と同様にかなり広角ですので、被写体に出来るだけ寄った方がいい絵になります。


「Part 6.撮影後の素材の処理と編集」に続く




2016/02/20

Part 4.撮影する:タイムラプス動画の作り方2016年版

撮影前や撮影時にどう考え、どう撮っているかを書いておきます。

1.センサーの掃除
センサーにゴミが付いていると悲しい結果になります。
Lightroomで補正しても、雲の動きがあると補正した方がかえって目立つことの方が多いです。
特に、フルフレームのミラーレスは、レンズを外すとセンサーがほぼむき出し状態なので、ゴミが付きやすく、a7Sではかなり泣かされました。クリーニングモードが搭載されたa7RIIでは、まだ1回しか泣いていません。
クリーニングモードでプルプルさせて、ブロアーでシュッシュし、ポスターやカレンダーの裏の白い部分を撮影して、ゴミがないことを確認した上で撮影に向かいます。

2.日中の撮影ではNDフィルターを使う
魚眼や超広角レンズ等、物理的にフィルターが付けられないレンズを除き、日中の撮影ではNDフィルターを使用します。シャッタースピードを遅くして人や車の動きに被写体ブレを起こし、残像を残します。最終的に動画にした場合、人や車が滑らかに流れるように見えて映像の質感が上がります。好みにもよりますが、パラパラとした動きだと絵が安っぽく見えます。
お日様が出ている場合はND400、曇りの日はND16を使い、夕日を入れるような場合には、センサー保護の気休めとしてND4を使用しています。
RX100M4ではND8相当のNDフィルターが内蔵されていて、切り替え可能です。

3.ちらつきの抑制
タイムラプス撮影の経験者であれば、誰もが経験する事象だと思います。絞り、シャッタースピード、ISO感度を固定した場合でも発生します。
この記事にも書かれていますが、主な発生原因は以下の3点です。いずれのちらつきも発生してしまった場合は、後処理で補正するしかありません。Deflicker等のプラグインでもうまく消去できない場合もありますので、やはり、撮影時にあらかじめ対策しておくことが重要です。

1)シャッターユニットの動作のばらつき
機械的な動作となるため、動作のばらつきにより露光時間に差分が発生し、撮影結果に明るさの変化が生じてしまいます。
電子先幕無しの場合のシャッターカーテンの動作(SONY a7S)
上が先幕、下が後幕
仮に、いずれのシャッタースピードでも±1/10,000秒のばらつきが発生するとした場合、
1/400sec:4% → 1/100sec:1% → 1/2sec:0.02% → 1sec:0.01%
と、シャッタースピードを遅くするほどばらつきの影響が少なくなります。
センサーサイズが小さいほど、パンフォーカスを得るための絞り込みは少ないため、それに伴い速いシャッタースピードが必要になります。このため、小型のセンサーになるほど、より発生しやすい傾向があります。

シャッタースピードが速くなる日中の撮影では、NDフィルターを使用してシャッタースピードを遅くすることで対策します。
電子先幕シャッターが採用されている機種では、機械的な動作影響を、より抑制できます。また、
a7RIIのように電子シャッターを搭載した機種では、機械的な動作を排除できます。

2)絞り羽の動作のばらつき
DSLRで一般的に採用されているのは開放測光のため、撮影時に絞り羽は「開放→絞り込み→開放」の動きになり、その際に絞りの大きさに差分が発生する場合があります。ばらつきは、レンズの絞り羽の枚数や機構、レンズの口径といった物理的な条件に影響を受けます。
一般的には、大口径で開放F値が小さなレンズが好まれますが、動作範囲が大きくなるため、より事象が発生しやすくなることが想定されます。このため、安いキットレンズの方が良好な結果となる場合もあります。
また、開放F値がF1.4のレンズをF11まで絞り込むなど、多くの絞り込みが必要な場合に、より発生しやすくなるため、センサーサイズが大きくなるほど発生しやすい傾向があります。

できるだけ絞り込まない、小口径で開放F値が大きなレンズを使う、絞りがマニュアルのレンズを使うことが対策となります。先ほどの記事には、絞りをプレビューに設定後、レンズをわずかに回して接点をずらす、という力技の紹介もされています。

a7RII(おそらくa7シリーズの各機種)、RX100シリーズは、SONYの独自設計が功を奏してレンズが常に絞り込まれた状態となります。シャッター半押しでわずかな動きが見られますが、タイムラプスアプリ使用時は絞り羽は動きません。このため、絞り羽の動作が原因となるちらつきは抑制できます。
a7S/a7RIIはメタボーンズのアダプターを使っても絞り込みが維持される
3)夕暮れ時の撮影など絞り優先で撮影した場合に露出の変化に完全に追従できない
時間経過と共に明るさが変化するため露出の追従が必要なシーンですが、シャッタースピードやISO感度は1/3EV毎の値でしか変化しないため、完全な露出追従ができない場合があります。

SONYのタイムラプスアプリは、AE(自動露出)の設定として、Lock(固定)、Tracking(追従)の2種類があります。Trackingでは追従感度としてLO/MID/HIの3種類が設定でき、この点が考慮されています。自分は、とりあえずMIDを使用しています。
Canon用の特殊ファームMagic LanternはBulb Rampingという機能があり、対策可能なようですが、自分は使用経験がありません

なお、光学式ファインダーのDSLRでは、背面に太陽や街灯等の強い光がある場合、ファインダーから侵入する光によって露出が変化してしまう場合があります。これを防ぐためには、カメラから離れない、アイピース等を使用してファインダーを覆うなどの工夫が必要です。上位機種の一部にはアイピースシャッターが搭載されており、光の侵入を防げるようです。


3.撮影間隔と撮影枚数と撮影時間
最終的に動画にした場合に、同じような絵ばかりだと見ていて飽きるので、限られた時間内にできるだけ多くのカットを撮ることを心がけています。
使用する曲にもよりますが、6~10秒程度で1カットとなるため、多少マージンを見て15秒程度の素材が必要となります。24fpsで15秒の動画素材を得るためには、360枚の撮影枚数が必要です。

雲の動きに速さを出したい場合は10秒程度の撮影間隔とした方がいいのですが、カット数を稼ぐために妥協して5秒で撮影しています。このため、1カット分の撮影時間は30分程度です。いい感じの雲が続きそうなときは、10秒間隔で2台並行で撮影するなど、臨機応変に対応します。

夕暮れ時は、日没の前後30分程度は撮った方がいいので、10秒間隔で1時間の撮影を行います。

雲以外の撮影シーンでは、シャッタースピード調整して全て連写で撮影します。このため、昼はNDフィルターが必要です。
街角で人の動きを中心に撮影する場合は、シャッタースピードを0.5秒程度にして撮影し、撮影時間は10分程度。シャッタースピードが1秒以上だと、残像が目立つ絵になります。
夜景の撮影では車のヘッドライトの光跡を残すため、2~3.2秒のシャッタースピードで連写し、撮影時間は18~24分程度です。


4.撮影する
撮影前にカメラの基本設定を確認しておきます。下記の名称はa7RIIを例としています。
1)撮影後の画像表示は不要なため、オートレビュー「切」
2)三脚などで固定しての撮影のため、手ブレ補正「切」
3)撮影時間が倍になってしまう長秒時NRは「切」
4)RAWでの撮影のため、画質「RAW」
5)ピントを固定しての撮影のため、フォーカスモード「MF」

撮影場所に行ったら、大まかな構図を考えながらファインダーをチラチラ覗き、よさそうな場所を探してうろうろします。通行人の邪魔にならないように三脚を置きます。動画にした場合は16:9のアスペクト比になるため、上下か切られることを前提に背面液晶で構図を決めていきます。

次に、絞り、シャッタースピード、ISOを設定します。

4-1.通常の設定
露出モードはMを使用し、絞り、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスを設定します。
パンフォーカスでの撮影となりますが被写界深度を得ようとして絞りすぎると逆に解像感が落ちていくので、センサーサイズに合わせて、以下の設定にします。
Full Frame F11
APS-C      F8
Micro 4/3  F5.6
1"          F4
撮影シーン毎にシャッタースピードを調整し、カメラの露出計がアンダー気味-0.3~-0.7EVとなるようにします。
夜はISO感度を上げる必要があります。ISO感度の上限は
1"          ISO400
Micro 4/3  ISO640
APS-C      ISO800
Full Frame ISO1600-2500
を目安にしていますが、Part2で書いたようにフルフレームでもISO800程度に抑えた方がよさそうです。
ホワイトバランスは、昼は「太陽光」を使い、夜は3400Kに設定しています。RAW現像で調整するので、ここは適当です。
1)日中の雲の動き
NDフィルターを使用してシャッタースピード1秒程度を下限に遅くします。台風前後の雲の流れが速い場合は、シャッタースピードを遅くしすぎると、輪郭がぼやけて綿菓子のような雲になってしまいます。
2)人の動き(連写)
昼はNDフィルターを使用、夜はISOを調整して、シャッタースピードを0.5秒程度に設定します。必要に応じて絞りやISOを変更します。
3)夜景の撮影(連写)
シャッタースピードが2~3.2秒程度になるようISOを調整します。必要に応じて絞りやシャッタースピードを変更します。

4-2.夕暮れ時の設定
夕暮れ時のように徐々に暗くなる場合は露出モードAで絞りを設定して撮影します。
撮影間隔は10秒、ホワイトバランスはAWB、ISOもAUTOで上限を設定しておきます。
a7RIIやRX100M4は、ISO AUTO限界の設定を8秒にします。

4.試し撮り
撮影を始める前に1、2枚程度の試し撮りを行い、露出や構図を確認します。
雲の撮影で雲が白く飛んでしまっては意味がありません。RAW現像や編集時に調整できるため、若干アンダー気味にします。また、展望台からの撮影時には、窓ガラスへの室内照明の映り込みを防ぐため、ラバーフードやサンバイザー等でレンズの周囲を覆います。サンバイザーの周囲で手を動かし、照明の映り込みがないかも確認します。

5.撮影開始
インターバルタイマーやSONYのタイムラプスアプリで、枚数と時間を設定して撮影を開始します。
連写での撮影はインターバルタイマーのレリーズをロックして連写を開始します。
SONYのタイムラプスアプリは、例えば、撮影間隔の優先無し、撮影間隔1秒、シャッタースピード1秒と設定すると、撮影枚数に達するまで連写を継続できます。
後は撮影完了まで、雲や人や車が勝手に動いてくれるのを待つだけです。


「Part 5.いろいろ撮影する」に続く

2016/02/17

Part 3.撮影に向けた準備:タイムラプス動画の作り方2016年版

タイムラプスでの主な撮影対象は以下の4点となりますが、いずれも天候、季節や時間帯に影響を受けます。ある意味、安定して撮影機会が得られるのは、展望台からの夜景のタイムラプスだったりします。

1)空を流れる雲の動き
雨や台風通過の前後等は、動きが速く変化も大きいためいい絵になります。
夏はゲリラ豪雨を撮る機会を狙ったりもするのですが、休日にしか撮影できないため、なかなか良い機会に恵まれません。
雨の日は屋外の撮影はもちろん、展望台でも窓に水滴が着くのでまともに撮影ができません。
ただし、霧雨のような細かい雨だったりすると幻想的な絵になることがあるため、雨の日でもあえて撮りに行く場合もあります。
快晴では雲は撮れず、一面灰色のどんよりとしたくもり空では、変化に乏しく良い結果が得られません。また、東京や横浜は、冬になると雲の出番が極端に少なくなります。

2)街角の人や車の流れ
真夏の日中や冬は屋外での撮影が困難です。

3)俯瞰で見た人や車の動き
広角でパンフォーカスの撮影では、展望台からだと昼は動きに乏しく見えるため、夜景と車のライトの光跡を撮るのが中心となります。
チルトシフトは、晴れた日が最適です。

4)撮影者自身が移動したときの周りの景観の変化
cinemoverを使ったウォークラプスは、撮影場所も限定されますし、夏の日中や冬は屋外での撮影が困難です。

この他、日本丸の総帆展帆、ゆりかもめなどの前面展望等も面白いのですが、そう頻繁に撮影するものではありません。

とにかく、撮影当日の天気が最も重要となります。平日に限って、いい感じの雲が出てくるように思え、会社の窓から東京方向の空を見て「今日は、いいタイムラプス日和」と、心の中でつぶやくこともしばしばです。
水曜日あたりからは、週末の天気を気にしてそわそわし始めます。土曜日の朝はウェザーニュースのウェザーリポート、ライブカメラで空模様を再確認、衛星画像で雲の動きを予想し、雲を撮るかそれ以外を撮るかを決めます。

そして、撮影対象、撮影場所に応じて機材を準備します。

レンズは24mm前後を基本の焦点距離にして、単焦点か広角ズームを使用します。レンズ交換時の埃の侵入によるセンサーの汚れで泣いた経験が多々あり、レンズ交換は最低限にするため、交換用のレンズは1本、あるいはRX100M4をサブカメラとして持っていきます。

1)屋外で撮影する
a7RII+FE16-35mmの組み合わせが基本です。
箱崎ジャンクションのように、大きな構造物を近くで撮影しなければならないときは、Samyangの12mmの魚眼レンズを準備します。
できるだけ多くのカット数を稼ぎたい場合は、RX100M4を併せて準備します。

2)展望台で撮影する
a7RII+FE28mmの組み合わせが基本です。
東京タワーを大きめに撮りたい時などは、FE55mmかRX100M4を用意します。
28mmで撮影
55mmで撮影
室内照明の窓ガラスへの映り込みを抑えるため、サンバイザーを用意します。浜松町の世界貿易センタービルは窓ガラスへの接触が禁止されているため、大きめのラバーフードを用意します。
24mm以下の広角だと、窓ガラスに対して大きめの角度をとろうとすると、サンバイザーを使用しても映り込みが防ぎきれない場合があり、構図の自由度が制限されてしまいます。このため、最近は28mmで撮るようになりました。

3)チルトシフトで撮影する
展望台での撮影の場合は、35mmと85mmを用意し、歩道橋からの撮影の場合は20mmを用意します。

4)その他の機材
三脚はGitzo GT1541Tを使用しています。華奢な感じがするかもしれませんが、広角の撮影となるためか、突風が吹いたとき以外で撮影結果にブレなどの不都合を感じた経験はありません。タイムラプスにおいて三脚は必須の機材ですので、持ち出すのが面倒になるような重くかさばる三脚は購入を避けるべきと考えます。昨年、トラベラーシリーズがリニューアルされたので、ちょっと気になっています。
歩道橋で撮影する場合は、三脚だと通行人の邪魔になるため、ゴリラポッドを用意します。
カメラバッグはGitzo GC2240Tを長年使用しています。三脚を収納でき、コンパクトなサイズに収まります。ファスナーが閉まらなくなったため、一度買い直しました。最近、使い勝手がよさそうなPeak Designのメッセンジャーバッグが気になっています。

東京タワーの特別展望台、横浜マリンタワーは窓ガラスの手前に手すりしかなく、場所も狭いため、吸盤式ボールヘッド(Cullmann Suction Pad)にミニ三脚のセンターポールを付けて使用しています。ゆりかもめの前面展望の撮影でも使用しています。
後継機種がLPL VH-205となるようですが、多少形状が変化しているようです。
吸盤での固定方法は主に車載系で使われていて、Kenkoが出しているバキュームマウントグリッパーが比較的多く使われているようです。

インターバルタイマは、Seculine Twin 1 ISRをPentax K-7でタイムラプスを始めたときから使っています。バッテリーの持ちがよく、いつ替えたのか忘れるほどです。

NDフィルター(ND400,ND16,ND8,ND4)は、魚眼のようにフィルターがつけられないレンズを除き、日中の撮影では必ず使用するようにしています。理由は、Part4で書きます。

その他、予備のバッテリーやメモリーカードを準備しておきます。

「Part 4.撮影する」に続く